日本では、このような企業が立てた計画に沿った採用が基本であるため、それ以外で就職先を探すのは、大変困難になります。そこで、それをサポートするのが、職業紹介業です。

■ フランスの職業紹介

フランスでは、職業紹介業の許認可制度が廃止され自由化されています。仕事を探す人は、自力で、希望する会社にコンタクトをとるのが基本です。

■ 日本の職業紹介

いっぽうの日本では、国による無料職業紹介制度がいまも残っています。あわせて、民間の職業紹介業者は、国に許可をもらう必要があり、約2万社が登録されています。

■ 企業の職業紹介の活用

日本の企業は、求職者を探すのに、職業紹介をもっとも活用します。もっとも多いのは、国の無料職業紹介制度(27.0%)であり、これに続くのが、民間職業紹介業者(16.5%)です。企業が直接募集するのは、4.8%に過ぎません。企業が民間職業紹介業者を活用する理由は、以下の3つです。

  • 希望する能力を持った求職者を採用できる(マッチングの的確性) 52.3 %迅速に求職者を確保することができる 34.4%
  • 専門性の高い人材や熟練した人材の紹介を受けることができる 32.2 %

日本では、職業紹介による就職がもっとも一般的なのです。

■ 求職者の職業紹介の活用

一方、求職者の58.6%が職業紹介業を活用します。これ次いで、インターネット求人サービス(48.2%)、国の無料職業紹介制度(46.8%)、求人情報誌(42.5%)となっています。「職業紹介業を活用していない」人は、20.5%に過ぎません。

つまり、日本においては、会社も、求職者も、職業紹介業者からの紹介を活用するのが、もっともオーソドックスなのです。